association 結社体
機能集団
functional group
基礎集団に対応して用いられる概念。地縁という自然的な結合原理によって結ばれた集団としての地域生活共同社会(コミュニティ)を基盤として、特定の目的、関心、利益を追求するために人為的、計画的に形成された多くの集団が存在する。このような集団が機能集団である。それは、基礎集団を基盤としてそこから派生するから派生集団とも、あるいは特定の目的を追求するから目的集団ともよばれる。
機能集団には多種多様なものが含まれるが、大別して政治、経済、そして文化の三領域に区分できる。
政治の領域では立法、司法、行政の領域に直接的ないし間接的に関連する機能集団が分化するし、経済の領域では第一、第二、第三次産業に関連する多種多様な機能集団が分化する。さらに文化の領域では宗教、芸術、娯楽などにかかわる機能集団が多様に分化する。これらの機能集団を、集団への参加が非自発的なものと自発的なものとに分けることもできる。国家や地方自治体は非自発的な機能集団であるし、義務教育機関としての学校もそうである。これらの非自発的機能集団に対して、人々は自分の自発的意思に基づいてさまざまな集団を形成し、それに参加し活動している。この自発的意思に基づく機能集団は自発的結社とよばれている。ボランティア集団、住民運動、市民運動、社交クラブ、レクリエーションやスポーツ・クラブなど広い範囲にわたって自発的な機能集団が形成されている。
→基礎集団