アメリカ政治

「アメリカ政治」についてのメモ。アメリカ政治とは…
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アメリカの政治制度 †

  • 連邦制だが、原則として連邦政府は外交、国防などのために必要とされ、憲法一条に明記された権限だけを行使し、その他の権限は州政府に残され、自治に委ねられる。歴史とともに、連邦政府の権限を強化する方向に変わってきているが、依然として州政府の権限はかなり大きく、地方分権は徹底している。
  • 三権分立では、行政部の最高指導者が議会とは無関係に国民から直接選ばれる大統領制を採用。
  • 一般に、君主をもたない国家は、選出された元首たる大統領をもっているが、政治制度において大統領制という場合、大統領は元首であるばかりでなく、行政部の最高責任者となっている。アメリカ合衆国の場合はその典型である。任期は四年で再選はできるが、三選は禁止されている(修正第22条)。
  • 大統領と議会の関係では、相互の独立性が明確で、以下のような点にそれが表れている。
  1. 立法は議会の任務という原則から、大統領は、議院内閣制の場合と異なり、議会に法案を提出できない。代わりに、「教書」(メッセージ)、の形で、政策上必要な立法措置を議会に要請する「勧告機能」を有するだけ。大統領は議会を解散する権限も持っていない。
  2. 行政では大統領の権限が強化されており、大統領は議会によって不信任されることもないし、大臣に相当する各省の長官も大統領が国会議員以外から任命し、長官は大統領に対してのみ責任を負う。
  • 全体に、政府の安定性と活動性を確保しようという観点から形成された政治制度。憲法制定に尽力した『ザ・フェデラリスト』の著者たちの意図もそこにあった。
  • 立法部と行政部の間の、相互の抑制と均衡
    • 議会を通過した法案に、大統領が不満の時は、「拒否権」(veto)を行使して、その法案の成立を阻止できる。これだけでは大統領の権限が強すぎることとなるので、議会の側がどうしてもその法案を成立させたい場合、上下両院でそれぞれ三分の二以上の多数で再議決すれば法律として成立する(override)よう、定められており、均衡が維持されている。
    • また、アメリカの議会は両院制で、上院(Senate)と下院(House of Representatives)から成っている。いずれも民選議員から構成されており、両院の権限はほぽ同等。ただ、条約の締結への同意権で上院が優越し、歳入に関する議案で下院が先議権を持つ。
  • 上院
    • 50州のそれぞれから二人の議員が出ており、ちょうど100人で構成されている。任期は6年で、2年ごとに3分の1ずつ改選される。
  • 下院
    • 定員435名で、州の人口に応じて、各州に定数が割り振られている。任期は2年と短く、全員が一緒に改選される。
  • 選挙は大統領選挙と一緒か、ちょうどその中間に行われる。後者を中間選挙という。上下両院とも小選挙区制。
  • 両院ともに定数の原理は明確で徹底している。人口が40万人程度のアラスカ州は、下院議員が僅かに1人だが、上院議員はそれでも2人割り振られている。逆にカリフォルニア州では、下院議員が45人もいるが、上院議員はやはリ2人しかいない。
  • また、州によって細かい規定は異なるが、日本と違い、有権者登録制度があり、選挙権の有資格者も名前を登録しておなければ、選挙権を行使できない。さらにアメリカ独自のものとして、候補者の選択のために指名制度がある。これまた、細部は州によって異なり、政党ごとに指名大会が聞かれたり、予備選挙が行われたりする。

アメリカ外交… 国際協調主義と単独行動主義 †

冷戦終結後、唯一の超大国となったアメリカでは、世界とどのように関わり、どのような秩序を打ち立てていくのかをめぐって、二つの考え方がせめぎあってきた。

  • 一方では、国際法、国際機構を通して、システムとルールを形成していこうとする国際協調主義の潮流がある。クリントン民主党政権は、主要国や国連との協力を通した、グローバルガバナンスの課題を重視する方向に傾いた。
  • 他方、それを優柔不断だとして批判し、単独行動主義による新たな秩序構築をうちだしたのがブッシュ政権の中核をなす「ネオコン」たちである。アメリカ的な価値と理念にそった「世界の改造」をビジョンとし、その手段として軍事力の行使を辞さない発想だ。そのために、既存の国際法の制約を拒否して、国際刑事裁判所(ICC)設置条約などから相次いで退き、軍事革命(RMA)によるハイテク軍拡に力を注ぐ。
    アフガンに次ぐイラク戦争は、こうした「自由の帝国」の戦争の始まりを強く印象づけた。国連の明確な決議なしに、従来の国際法を超えた予防戦争に突入し、しかも、事実上単独の力で、フセイン政権を倒した。「有志連合」を掲げたイラク戦争の過程そのものがアメリカ主導の新たな秩序づくりの試金石ともいえる。





2008-11-07 (金) 02:52:21 (3659d)