インド哲学

「インド哲学」についてのメモ。インド哲学とは…
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インド哲学 †

  • インドで成立・発達した哲学・宗教思想の総称。世界観・人生観のすべてをいう。
  • バラモン教・ヒンズー教・仏教・ジャイナ教などの思想を中心とする哲学。現実世界を苦と見、その自覚を出発点として、哲学的思索と宗教的実践によって苦の輪廻(りんね)の世界を脱し、解脱(げだつ)の境地を実現しようとする性格をもつ。

理論的・内省的・厭世的・現世離脱的傾向が強く、一般に宗教的実践を重視する。

古代インドの宗教思想 †

バラモン教 †

紀元前1500年ごろ、遊牧民族であったアーリア人がパンジャーブ地方に進入し、独白の文化を形成した。バラモン教はアーリア人の宗教。

征服民族であるアーリア人と先住民族との間には明白な上下関係が存在し,バラモン(司祭)・クシャトリヤ(武士)・ヴァイシャ(平民)・シュードラ(奴隷)という宗教的・社会的階級秩序が形成されている。バラモン教の身分秩序は,のちのカースト制度の母体となった。

  • ウパニシャッド
    • バラモン教の教義体系を支える根本思想をウパニッシャド哲学という。宇宙の根本原理である梵(ブラフマン)と人間の内部にある本質である我(アートマン)とが根本的に一体となった梵我一致の境地にいたることによって,輪廻転生から脱却すると説かれた。
  • ジャイナ教と仏教
    • バラモン(司祭)階級の支配にかわってクシャトリア(武士)とヴァイシャ(平民)の勢力が社会的に強大化すると,カースト制度を否定する新しい宗教がおこった。ヴァルダマーナ(紀元前549年頃〜447年頃)によって開かれたジャイナ教は,不殺生と慈悲、断食などの苦行によって解脱することができるとした。一方ゴーダマ=シッダールタ(釈迦)は,苦行ではなくダルマ(法)にしたがって正しい生き方を実践することが解脱への道であると説いた。
      ジャイナ教仏教
      開祖ヴァルダマーナ釈迦
      苦行苦行の肯定苦行の否定
      カースト制度カーストの否定カーストの否定
      支持基盤ヴァイシャクシャトリア

仏教の成立 †

仏教は釈迦によって聞かれた宗教で,煩悩を克服し解脱する道を示し
た。

  1. 四法印
    • 釈迦が体得した四つの真理。法(ダルマ)とは真理を表し,法印とは「真理のしるし」という意味である。
      • 一切皆苦:人生は苦にみち,思うままにならない
      • 諸行無常:すべては,ただ流れ移ろいゆくものである
      • 諸法無我:存在するものは永遠ではなく,自分のものでもない
      • 涅槃静寂:苦を克服した悟りの境地
  2. 四諦
    • 悟りにいたるために知るべき真理を四諦としてまとめた。四諦を体得することで悟りに到達する。
      • 苦諦:人生は苦しみに外ならない
      • 集諦:苫の原因は,煩悩の集積である
      • 滅諦:煩悩がなくなると,涅槃(悟りの境地)にいたる
      • 道諦:涅槃にいたる真理の道を実践する→具体的には八正道で示される
  3. 八正道
    • 悟りにいたるための実践的な方法を八正道という。
      • 正見(現実を正しく見る)・正思(正しく思考する)・正語(正しい表現・嘘をつかない)・正業(正しい行為)・正命(正しく生活する)・正精進正しい努力)・正念(自覚)・正定(正しい瞑想・集中)。

仏教の伝播 †

 釈迦の死後,仏教は小乗仏教と大乗仏教に分裂した。また,本土インドで衰退していったが,東南アジア諸地域に広く伝播していった。

  1. 小乗仏教
    • 個人的な悟りの完成を第一の目的とする教派。東南アジアに伝播したことから南伝仏教とも。
  2. 大乗仏教
    • 個人の悟りではなく,すべての衆生の救済をめざす教派。日本・中国・朝鮮に伝わったので,北伝仏教ともいう。インドの仏教思想家ナーガールジュナ(竜樹)によって確立された。
  3. チベット仏教
    • いわゆるチベット仏教とは北伝仏教の一つで,チベットに伝わった一派。ラマ教ともよばれている。チベットはダライ=ラマ(現在14世)とよばれる宗教指導者によって統括されている。サンスクリット文献をチベット語で保存している。
  4. ヒンズー教
    • ヒンズー教は,バラモン教を基礎に発展したインドの宗教で,仏教にかわって現在の国民的宗教という位置を占めている。ブラフマン,ヴ
      ィシュヌ,シヴァの三位一体の神を崇拝の対象としている。





2007-03-10 (土) 21:30:32 (3851d)