John Kenneth Galbraith
→依存効果
米国の経済学者、ジョン・ケネス・ガルブレイス氏が死去
米国を代表する経済学者で「不確実性の時代」などの著作で知られる米ハーバード大名誉教授ジョン・ガルブレイス氏が29日夜、老衰のため米マサチューセッツ州の病院で死去した。米紙ウォールストリート・ジャーナルなどが報じた。97歳。
大企業中心の経済システムに警鐘を鳴らし、「真の民主主義があれば、よい社会は間違いなく存続する」と、健全な社会構築に向けたさまざまな提言を行い、政治、社会、外交など幅広い分野に影響を与えた。
1908年10月、カナダ・オンタリオ州生まれ。米カリフォルニア大で学んだ後、37年に米国籍を取得。第二次世界大戦中の40年代にはニューディール政策に参画、物価統制局でインフレ対策に取り組んだ。48年からハーバード大で教えた。
経済、政治思想の歴史を追った「不確実性の時代」は日本でも翻訳され、ベストセラーとなった。「ゆたかな時代」「新しい産業国家」などの著作では米国型資本主義の在り方を批判、公共サービスの充実や政府による規制の必要性を説いた。
資本主義の暴走に警鐘、経済学者のガルブレイス氏が死去
2006年04月30日20時27分
「ゆたかな社会」や「不確実性の時代」「バブルの物語」などの著作で知られる米国の経済学者でハーバード大学名誉教授のジョン・ケネス・ガルブレイスさんが29日、老衰のためボストン郊外の病院で死去した。97歳だった。
08年、カナダ生まれ、31年、米カリフォルニア大卒。プリンストン大助教授や、雑誌「フォーチュン」編集委員などを経て、49年から75年までハーバード大教授。この間、米国経済学会会長、ケネディ政権では駐インド大使を務めた。
30年代の大恐慌の経験を通して、資本主義経済の不備を指摘。今日の豊かな社会の欠陥は、企業が公共目的をなおざりにする結果として、社会的な不均衡が拡大することにあると断じ、企業の社会貢献論のさきがけとなった。また、大企業は所得の不平等など社会の不公正を広げるので、政府が企業活動にもっと関与できるようにすべきだ、と説くなど市場まかせの経済運営を批判した。
米経済学会の2大潮流であるケインズ学派とシカゴ学派(マネタリズム)のいずれにも属さず、学界での評価は分かれる。だが経済学者とともに歴史家、文明批評家の視点を併せ持ち、巧みな筆致で資本主義の暴走に警鐘を鳴らした著作は、各国の多くのファンを魅了した。