crowding out クラウディングアウト効果
- 政府による国債の大量発行が民間の資金調達と競合を起こし、金融市場が逼迫して金利を上昇させ、民間の資金調達が阻害される現象。
- 公共資金による民間資金の「押し出し、締め出し」(クラウディング・アウト)効果。
- これは、政府が国債を大量に発行して金融市場から資金を調達すると、金融市場が逼迫して金利が上昇する結果、民間部門の資金調達が阻害されるような場合に生じる現象。
- たとえ国債発行に基づいて公共投資を増加させたとしても、この効果によって民間投資が減少するならば、全体として有効需要は増加しない。
- そのため、公共投資による景気対策を主張するケインズ主義者はその根拠を失うことになる。
また、M.フリードマンを中心とするマネタリストも、この効果の存在によってケインズ政策の長期的有効性を否定している。
- 日本では長期間にわたり公債の発行を続けているため、潜在的にクラウディング・アウト効果が発生しやすくなっているが、低金利政策が継続しているために表面化していない。