ケインズ革命

「ケインズ革命」の個人的な勉強メモ。
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Keynesian revolution

ケインズ革命 †

J.M.ケインズがその主著『雇傭・利子および貨幣の一般理論』において主張した新しい経済学は,従来のA.マーシャル,A. C.ピグーらの新古典学派経済学を鋭く批判するとともに,多くの支持者を得,経済理論を変革したところから「ケインズ革命」と呼ばれるにいたった。ケインズ理論の革命的な点は,経済の分析方法のうえで経済を国民全体の経済活動の総量としてマクロ的にとらえることにより,経済学を価格分析から所得分析へと発展させたことにある。L. R.クラインは具体的にはそれは,投資はそれに等しい貯蓄をもたらすような水準に国民所得を決定するという分析装置に存在すると主張している。ケインズは有効需要の原理,乗数理論,流動性選好説などを明らかにして不完全雇用のもとでの均衡の成立を論証し,それを克服するために国家が経済へ積極的に介入すべきことを主張した。→6-315 経済学,6-479 ケインズ

クライン
経済学
ケインズ
乗数理論
ピグー
マーシャル
有効需要の原理
流動性選好説

Keynesian revolution)〔経済理論〕
1936年に発表された、J・M・ケインズの『雇用・利子および貨幣の一般理論』によってもたらされた経済学上の革新的貢献のこと。L・クラインによる命名である。伝統的経済学では、市場価格による需給調節の結果として生産されたものは必ず販売されるという主張(これをセイの販路法則という)がなされてきた。しかし、29年10月24日(これを暗黒の木曜日という)にウォール街からスタートした世界恐慌によって伝統的経済学の権威は失墜し、それにかわって、大量失業の発生原因を解明し、それに対する政策指針を明示できるような経済学が要望されるようになった。ケインズの『一般理論』はこの要望に応えるための経済学である。ケインズは、雇用決定の究極的要因は有効需要であるとし有効需要の原理をその中心におく。有効需要の具体的内容は消費需要と投資需要である。ケインズによれば国民所得は有効需要に等しくなるように決定される。消費需要は基本的に国民所得に依存する。国民所得から消費支出を差し引いたものは貯蓄である。投資需要は、利子率とか技術革新とか将来の市場に対する期待の状況などの種々なる要因に依存している。そしてケインズはこれから、投資活動の自律的変動性を強調し、投資はそれに等しい貯蓄をもたらすように国民所得を決定するという理論(投資乗数の理論)を提出する。もし、結果として実現する有効需要の水準が、労働の完全雇用の達成にとって不足するならば、政府による総需要管理政策が必要となってくる。金融政策および財政政策による完全雇用政策がそれである。しかし何がケインズの最も革新的な貢献かについては、なお多くの意見があり、必ずしも定着してはいない。

Keynesian revolution]
一九三六年、J・M・ケインズは、『雇用・利子および貨幣の一般理論』を著し、自由放任の経済の下では、必ずしも完全雇用を実現することはできず、政府が財政と金融を操作して有効需要の水準を動かし、生産の量を完全雇用の水準に調整する必要のあることを論証した。当時支配的であった新古典派経済学はリカードの体系を受け継ぎ、社会全体の需要は完全雇用水準まで拡大することを暗黙のうちに前提としているとケインズは批判し、社会全体の生産の水準を決定する有効需要の理論を提出した。これによって、社会全体の投資と貯蓄が等しくなるように所得の水準が変動すること、投資の増加は乗数倍だけの所得の増加を生み出すこと、そしてその乗数は人々が所得増加のうち貯蓄する割合の逆数であること等のマクロ理論を作り出した。これ以後、人々の経済行動に即して経済の動きを考えるミクロ理論と、社会全体の所得と投資の関係のような集計された数値間の法則を考えるマクロ理論とに、経済学の体系が二分されるようになった。またケインズのこの理論は、完全雇用や福祉国家論を基礎付け、不況対策を定着させるなど、資本主義の変容を生み出し、影響の大きさから革命に例えられ、ケインズ革命と呼ばれるようになった。






2008-01-25 (金) 07:29:30 (2378d)