コースの定理

「コースの定理」についてのメモ。コースの定理とは…
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Coase's theorem

コースの定理 †

  • 資産効果取引費用がない場合、交渉や契約の結果は所有権や財産権の帰属に影響されることなく、所有の分配問題から離れて、単に効率性だけで決定されるという命題。
  • 所有権が確定されていれば政府の介入がなくても市場の外部性の問題は解決される、とする定理。
  • 最初に提起したシカゴ大学のコース(Ronald Coase)にちなんでこう呼ばれている。
  • この定理は、普通、所得分配の問題をひとまず措くと、外部不経済の発生者が被害者に補償金を支払っても、反対に被害者が外部不経済の発生者にお金を払って外部不経済をなくすような処置をしてもらってもパレート効率性を回復できるというように表現されるが、この定理が成り立つのは、「取引費用」が存在しない世界のみであることに注意しなければならない。
  • 環境問題を例に挙げるまでもなく、今日では、所有権を明確に規定することは極めて困難である場合が多い。その場合は、逆に政府が積極的に介入することが必要になるであろう。
  • さらにまた、コースの定理への関心のシフトが、一部に分配問題を軽視する風潮を生み出すというマイナスの効果もあった。

外部性の内部化 †

  • 外部性の被害者と加害者との交渉に費用を伴わず、環境の所有権が明確に定義されていれば、コースの定理によって、外部性の市場内部での解決が次の3つの方法で可能となり、パレート効率性を回復させる。
    1. もし環境権が被害者に帰属するのであれば、ピグー税を加害者に課し、被害を補償させる
    2. その逆であれば、外部性の発生を抑制する買収を行う。
    3. 両者に所有権を共有させて、合併後の共同利潤の最大化を行う。





2008-07-23 (水) 12:16:08 (3226d)