cell production system
一般的な工場では、数十人の従業員がゆっくりと動くベルトコンベアーの前に立ち、自らが担当する単純な作業をひたすら繰り返す。部品を用意する人、組み立てる人、性能検査を行う人がそれぞれ別にいなければならない。
だが、「セル生産方式」を導入した工場では、少数の熟練工がすべての工程で責任を持って作業を行う。従業員一人一人がさまざまな製品を各自のセル(作業台)で組み立てるため、多くの種類の製品を少しずつ生産するのに向いており、外部の環境に合わせて生産システムを弾力的に変更できるという長所を持つ。
キヤノンは1998年、長浜工場(滋賀県長浜市)でセル生産方式を初めて導入したのを皮切りに、2003年までに世界のすべての工場でセル生産方式を導入し、計20キロものベルトコンベアーを撤去した。その結果、00年に65日だった平均在庫日数を、05年には47日にまで削減し、また従業員の熟練度を向上させたことにより、1万個もの部品からなるコピー機を一人で組み立てる「名匠」が誕生することになった。