dualism
労働市場において,正規雇用以外の周辺労働力部分(パートタイマー,臨時雇い,季節労働者など)を拡大し,これを景気変動のショック・アブソーバーとして利用する戦略。
デュアリズムは,特に労使の対等性を強調するコーポラティズムに対抗して,労働勢力の弱さを強調。
政治学者の新川敏光は,1975(昭和50)年春闘において労使協調が行われ,所得政策が実現されているからといって日本にコーポラィズムが成立しているのと見るのは不適切であるとする。
デュアリズム論は,労働者の利益は,労働組合が広範にかつ集権的に組織されていなければ実現できないという,コーポラティズム論と同じ前提に立って日本の事例を理解しようとするもの。
これに対し労働政治を研究する久米郁男は,このように労働組合の影響力を決定論的に見る立場からは,戦後日本において労働者が急速に豊かになり,また安定した雇用が最近まで守られてきた事実を説明できないと批判。
などがそこでは強調。弱いと考えられた労働組合も,政治的交渉を通して成果を上げえたことに注目すべきだと主張する点で,多元主義的な立場からの反論を行った。