Jacques Derrida ジャック・デリダ
- 1930年〜2004年(すい臓癌)
- フランスの哲学者。
- フランスの植民地だったアルジェリアでユダヤ系の家庭に生まれた。
- 1960年代、フッサールの現象学から出発、ニーチェやハイデガーを批判的に発展させ、西欧哲学の解体を訴える「脱構築」の概念を確立した。西欧形而上学のロゴス=ファロス中心主義を批判し、正義の哲学としてのディコンストラクションを提唱。
- 「散種」「差延」などの概念でも知られる。90年代からは政治、社会的な発言も積極的に行い、20世紀後半を代表する国際的な知識人でもあった。2003年、ドイツ人哲学者のユルゲン・ハーバーマスと共に、イラク戦争後の欧州の役割について共同声明を発表し、注目を集めた。
- 著「グラマトロジーについて」
「エクリチュールと差異」
「法の力」「死を与える」など。
フランス) phallocentrisme
デリダの用語。叡知と感性、精神と身体など、西欧形而上学の二分法が前者の後者に対する優位という優劣関係を内包し、これが男性・女性の優劣関係を正当化する男性優位の論理と不可分であることを形容する語。男根中心主義。ファロセントリスム。