ドクトリン

「ドクトリン」についてのメモ。ドクトリンとは…
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【噴水台】ドクトリン

 ドクトリン(Doctrine)という言葉からは、帝国主義のにおいがする。 「教える」との意味のラテン語(Doctrina=ドチリナ)から出てきた言葉だ。 博士(Doctor)と同じ語源だから「学究的」であって当然だ。 中世欧州では、宗教的な信念の体系を意味した。 最近は、米国の主要対外政策構想の通称だ。

 米国の対外政策は、「孤立」と「干渉」という対照的な2つの路線から説明できる。 米国の伝統的な外交戦略は、ジョージ・ワシントン以来、孤立主義だ。 1797年に2回の任期を終えたワシントンは、告別の演説で「旧大陸の欧州は腐敗した。 政治の変動が深刻で、離合集散が頻繁なため、新大陸の米国がかかわり、それに巻き込まれるのは賢明でない」と忠告した。 フランス革命などで混迷していた欧州を見守っていた米政治指導者らの当然な選択である。 孤立主義の「最初のボタン」だ。

 ドクトリンと呼ばれはじめた孤立主義としては、1823年のジェームス・モンロー大統領の宣言が有名だ。 「モンロー主義(モンロー・ドクトリン)」は、欧州に向かって「アメリカ大陸に干渉するな。 アメリカも欧州に干渉しない」と叫んだ「相互不干渉」の政策だ。 中南米諸国が欧州帝国から独立するよう駆り立てる政策だ。 厳しい言い方をすれば、欧州に対しては孤立だが、アメリカ大陸国家に対しては干渉だ。

 さらに露骨な全世界レベルの干渉主義は「トルーマン・ドクトリン」だ。 冷戦が始まった1947年、トルーマン大統領が発表した構想は、共産主義・旧ソ連から世界を守る、というイデオロギーだ。 「米国の外交政策は、圧制から抜け出し、生きていける環境を作ることだ。...自由国民を支援しなければならない」等など。 トルーマンが韓国戦争(1950〜1953)がぼっ発した直後、即時に米軍を投入した決断は、こうした哲学によって、可能だった。

 トルーマン・ドクトリンの内容は、今年2月、ブッシュ大統領の演説で示された「自由の拡散」と非常に似ている。 トルーマンの干渉主義が、ブッシュ・ドクトリンに受け継がれているわけだ。 最近、ブッシュの姿を見ていると「主敵」が、旧ソ連から中国に変わったような感じだ。 北東アジアの緊張が高まっている。 盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が、8日「北東アジアの紛争に巻き込まれることはないだろう」と明言すると、一部では「盧武鉉(ノ・ムヒョン)ドクトリン」と呼んでいる。 大統領が力説した対外政策であることから、ドクトリンと言える。 ところが、ドクトリンはスローガンではなく力だ。 そのため、これまでは米国が専有していた。






2007-03-10 (土) 21:33:21 (3762d)