dollarization ドラライゼーション/ダラライゼーション
パナマはドル化の典型的な例であるが,1903年独立とともに,独立以前から国内に流通していた米ドルを法定通貨として追認した。自国通貨としてバルポアがあるが,バルポアの硬貨は補助通貨として並行して使用されているにすぎない。
99年1月,ブラジル通貨危機の際,カレンシーボードを採用しているアルゼンチンのメネム大統領が,通貨危機回避のためドル化を提議したことが契機となって,米ドル圏のラテンアメリカ諸国を中心にドル化の議論が高まった。これに対し,米国の当局者は議会証言において,「ケース・パイ・ケースで慎重に対応すべき」との基本的姿勢を明らかにしている。その後,2000年1月,エクアドルが経済危機打開のためドル化計画を発表,米ドルを法定通貨とするとともに,2001年3月までに自国通貨スクレと米ドルとの交換完了を予定している他,2000年11月に,エルサルバドルが米ドルを法定通貨に指定し,2001年1月より自国通貨コロンと同じく自国内での流通を認めると発表した。エルサルバドルは、自国通貨との併用を認めながら徐々に自国通貨コロンの流通量を減少させ,ドル化を進める方針である。また2001年5月グアテマラが自国通貨ケツァルとともに米ドルの使用を認める法律を施行した。ただし自国通貨を廃止しない二重通貨制である。
ドル化実施国は,自国通貨を放棄することに伴い,紙幣発行益(シニョリッジ)を失い、国内で使用する米ドル紙幣も米国から供給を受ける必要がある。
ドル化は為替相場制度の面から見れば,変動為替相場制の対極にある強固な固定為替相場制である。