ハイエク

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Friedrich August von Hayek

ハイエク †

  • 1899〜1992年
  • オーストリアの経済学者。ロンドン大学、シカゴ大学、ザルツブルグ大学で教鞭をとる。伝統主義者、自由市場経済の擁護者。
  • 隷従への道』(1944)によりナチズム社会主義をともに全体主義と規定し、批判し続けた。市場を「具体的知識」の処理装置とみなし、「自主的秩序」を形成する一種の複雑系ととらえる先鋭的な経済観を提唱した。
  • フリードマンの師と位置付けられることが多いが、フリードマンの描く合理的な人間像や、政府が貨幣供給の微調整を放棄するにせよ依然として貨幣の管理を行うとした点に対しては、一貫して否定的であった。
  • ハイエクの活動は第二次世界大戦をはさんだ時期に最初のピークを迎える。経済学者として,社会主義経済学やケインズ経済学に対する徹底した批判を展開してきたハイエクは,著書『隷従への道』(1944)において,社会主義やケインズ主義を生み出すにいたったそもそもの思想的基盤を問題とするにいたる。それが「計画主義的思考」,すなわち社会を何らかの計画に基づいて合理的にコントロールしようという思考である。
  • ハイエクによれば,デカルト以来の近代合理主義が生み落とした計画主義的思考は,本来歴史過程において自生的に形成されてきた秩序(「自生的秩序」)をいたずらに破壊し,上から一元的な価値を押し付けることで,人間の多様性や自由を抑圧してしまう。ここでいう自生的秩序とは,さまざまな人間の予期せぬ自由な行動が複雑にからみあった結果としていつのまにか成立し,それ自体が一定の自律性や規則性をもって機能するにいたった,そのような秩
    序である。自生的秩序は,個々の人間や集団が何らかの意図を実規するために意識的・計画的に作り出した株序よりはるかに精妙で,文明の真の進歩を支えてきた。具体的には,言語や慣習法や伝統および市場が,典型的な自生的秩序である。市場もまた自生的秩序であると主張することで,ハイエクは,市場の失敗を人間の意図的なコントロールによって克服しようという一切の試みが,無益でありかつ本質的に危険であることを示そうとした。

 政府による市場介入を厳しく批判したハイエクの議論は,福祉国家建設に人々の関心が集中していた戦後のしばらくの期間,あまりにも「反動的」であるとして傍流に押しやられていた。だが,1970年代以降,福祉国家の行き詰まりを打開しようとする論者に再発見され,リバタリアニズムの成立に決定的な影響を与える。

貨幣的側面と実物的(生産構造上の)側面との両面から、相対価格体系の変動が景気の変動を発生させるとするハイエク理論は、この問題を捨象し主として集合量の変化に基づき、いわゆるマクロ的分析を行うケインズ派経済学とは、基本的・対照的に違っており、ハイエク‐ケインズ論争は有名である。ケインズ派の凋落(ちょうらく)とともに、改めてハイエク・ブームが始まったのも不思議ではない。かつて一度は「中立貨幣」を説いたハイエクが、1977年に「貨幣の非国有化論(国立中央銀行撤廃論)」を主張するに至ったのも当然かもしれない。だが、ハイエクは「自由放任論者」ではなく、自由社会や自由経済をよりよく発展させるために、政府は何をしなければならないかを、つねに新しい問題として解答していかなければならないという「新自由主義」を説く。






2007-03-10 (土) 21:33:42 (3758d)