Richard Abel Musgrave
(1910-)
アメリカの財政学者(ハーバード大学名誉教授)。ドイツ生まれ。財政政策の課題を,資源の最適配分,所得分配の適正化,経済の安定化の3つの実現に求め,伝統的財政学とケインズ的財政学の位置づけに貢献した。
〔主著〕The Theory of Public Finance,1959.
アメリカの財政学者。ドイツに生まれる。1933年ハイデルベルク大学を卒業後アメリカに渡り、37年ハーバード大学から学位を授与された。その後ミシガン大学、ジョンズ・ホプキンズ大学、プリンストン大学の教授を歴任し、66年から81年まではハーバード大学の財政学の教授であった。彼の主著は1959年に出版された『財政理論』The Theory of Public Finance : A Study in Public Economyであるが、これは「公共経済の研究」という副題からもわかるように、伝統的な財政学の問題領域を公共経済学のそれに近いまでに大幅に拡張したものである。また、夫人との共著『財政学』Public Finance in Theory and Practice(初版1973、三版1980)に示されるように、実証研究や具体的政策に対しても深い関心を寄せている幅広い総合的財政学者である。
Musgrave's principle of taxation