long-cycle theory
- 長期循環論は,戦争が繰り返し起きたことや世界の景気循環を長期的な視点から明らかにしようとするものであり,リアリズムだけではなく、リベラリズム,マルクス主義などのさまざまな考え方を取り入れている。
- 経済的な観点:コンドラチェフの波
- 軍事的な観点:トインビー
- 15世紀の西ヨーロッパにおける1世紀単位で「大戦争→休息期→補足戦争→泰平(→大戦争)」という戦争のサイクルを示した。
Modelski.George
さらに、モデルスキーは、軍事と経済の両面から1970年代後半に議論を展開。
世界政治の長期サイクルは,世界秩序を作ろうとする衝動と,世界システムが内包する必然的脆弱性の二つによる産物である。
- 世界大戦後に世界大国の登場があり,世界大国に有利なルールを形成し,他の国から反発を招く(非正当化)。反発する国の中で世界大国から離れ(分散化)あるいは既存のルールを破壊する国が登場すると,世界大国への挑戦として世界戦争を始める,というものである。
- 言い換えれば,世界システムには,歴史を繰り返させる機能が内包されているのである。基礎資源の量に基づいたコンドラチェフの波は60年で一つのサイクルを形成し,一方の軍事サイクルは120年で一つのサイクルを形成している。よって「世界戦争→世界大国の登場→非正当化→分散化」という4つの局面が一巡する度に,経済の波は二巡すると考える。