ヨーロッパ金融システム

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ユーロ導入後のヨーロッパ金融システム †

金融システムの変貌と収斂―銀行型から市場型へ †

  • 従来のヨーロッパ域内の金融システムは2つのモデルに大きく区分できる。
    • イギリスに代表される「市場型」モデル
    • ドイツに代表される「銀行型」モデル
  • 1992年時点で家計部門の金融資産の保有形態を見ると、
    • イギリス→現金・預金27.8%/株式15.6%
    • ドイツ→現金・預金46.8%/株式4.9%
  • 大陸ヨーロッパでは資本力や資産規模などの点で強力な銀行が多数存在する一方、イギリスには時価総額などでヨーロッパ全体の過半を占める株式市場が存在した。


  • 市場統合、通貨統合はこうした銀行型VS市場型という国ごとの相違にどのような変化をもたらしたか?
    • 1990年代後半に個人の金融資産に占める「株式」「投資信託」の比率が、軒並み上昇。
    • 高齢化の進展に伴って、年金・保険資産の比率が、この間どの国でも一貫して緩やかな上昇傾向をたどっており(1990〜95年平均で年率11%の上昇)、EU域内でも他の先進諸国と同様に、貯蓄の機関化が進展している。
      • EU域内の機関投資家(生命保険、年金基金、投資信託…など)資産の総額は、1995年時点で62.9億ドルで、アメリカの118.7億ドルには及ばないが、日本の39.5億ドルをはるかに凌いでいる。
  • 銀行を通じた間接金融から、投資信託や保険・年金などを通じた証券(株式・債権)投資へのシフトがヨーロッパにおいても生じている。こうした仲介形態のシフトは、銀行の伝統的預貸業務の縮小と、資産運用義務や証券業務の拡大をもたらす。
  • しかしこのことが、大陸のユニバーサル・バンクに対する、イギリスのマーチャント・バンクの優位を意味しない。むしろ逆に、ドイツ型システムを採用してきた諸国のユニバーサル・バンクが、資本力を武器にロンドンのマーチャント・バンクを飲み込むかたちで再編が繰り広げられている。
  • 仲介ルートとしては市場型に収斂しているが、そこで実際に業務を営む金融機関は、逆に銀行システムを採用してきた大陸諸国の金融機関が優位になりつつある。
    • ヨーロッパの場合、UCITS(投資信託)の約80%を銀行が組織している。





2007-03-10 (土) 21:35:53 (4705d)