ライン型資本主義

「ライン型資本主義」についてのメモ。ライン型資本主義とは…
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ライン型資本主義 †

「ライン型資本主義」と「アングロサクソン型資本主義」 †

  • ライン型資本主義(ドイツ・日本型)
    • メイン・バンク制,間接金融型で,企業の利害関係者(stake holder)全体,つまり経営者・株主だけでなく従業員の利害をも重視し,終身雇用,小さい賃金格差,従業員との協議による経営,愛社精神などを特徴としている。格差の小ささが共同体意識を生み,社会は安定している。
  • アングロサクソン型資本主義「米英型」(米英型)
    • 金融市場依存型(直接金融型)であって,企業は主として証券市場において株式や社債を発行して資金を調達する。株主(share holder)の価値を最上位に置き,株主が気に入らない経営者は罷免されるので,経営者は常に株価を最重要視せざるをえない。業績が悪化すると,最後に雇用されたものから順にレイオフされ社員は職を失う。

長所と短所 †

  • 「ライン型資本主義」(ドイツ・日本型)を支持する見解
    • 米英型⇒失業と低賃金により社会は荒廃する。経営者は株主総会で批判されないために株価上昇を最優先するバブル型経営となり,経営は短期的な視野で行われ,結果的に国民経済は衰退。
    • ドイツ・日本型⇒長期的な視野に立った投資(当面の利潤率は低くても長期的には重要な投資)を行うので,国民経済は長期的に発展。
  • 「アングロ・サクソン型資本主義」(米英型)を支持する見解
    • ドイツ・日本型⇒同一企業関係者の利害を優先する経営となってもたれあい,経営革新に遅れをとる
    • 米英型⇒株主重視の経営のほうが経済発展のダイナミズムに敏感な企業経営となる。
      1. 経済効率を重視するので早期の企業リストラが可能(ドイツ・日本型では従業員の職を企業内に確保するほうが重視され,リストラが遅れる)
      2. 新技術や競争相手の出現に敏感なためとりわけ技術革新の時期の構造改革に早く着手できる
      3. もたれあいの経営よりも株主民主主義のほうが社会の利益を反映した経営を有効に准進できる。
  • 評価は時代とともに変化し、普遍的にどちらの型が優れているとは言えない。
  • 「リスクをとる」行為が重要になる技術革命の初期にはアングロ・サクソン型が優れているであろうし、時間を経て技術革命が標準タイプを生み出すようになれば、ライン型で対応できるだろう。
  • ICT革命の時期において、ライン型諸国でアングロ・サクソン型を取り入れる動きが顕著になっている。

ヨーロッパ経済 265 あたり






2007-03-10 (土) 21:35:55 (3969d)