貨幣数量説

「貨幣数量説」についてのメモ。貨幣数量説とは…
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貨幣数量説 †

  • 物価水準の上下は、他の事情が等しいかぎり、貨幣数量の増減に比例するという学説。
  • 貨幣の価値は流通する貨幣の総量によって決まる。ここから物価水準の変動の原因を貨幣量の変化に求める。
  • 米国の経済学者フィッシャーに代表される。

取引量と物価 †

 市場経済における取引では、商品の運動の反対方向に貨幣が流れているが、貨幣は人手をかえて何度も使用される。したがって、一定期間における商品の取引の価額(数量×価格)の総和は、貨幣の存在量にその平均的な使用回数(回転率、あるいは流通速度)をかけたものに等しくなる。

  • 取引量をT、物価をP、貨幣量をM、回転率をVとすれば、次のような式となる。
    • P・T=M・V

 貨幣量が増えたときに、すべての価格がそれに比例して上昇するなら、商品の取引量には影響はない。その場合、貨幣は実体経済に影響を与えない、伸縮的な数字でできたヴェールに過ぎない。これは、物価水準を貨幣量の増減から説明する貨幣数量説の見方である。貨幣数量説は古くからある考えだが、それと反対に、貨幣を増加させれば商品の取引量(生産量)も増えるという考えも、長く存在してきた。

取引以外の貨幣需要 †

 しかし、貨幣は商品の取引のためにだけ需要されるのではない。貨幣には、流通を離れても貨幣であるという特質(いつでも他の商品を購買しうるという流動性)のための需要が存在する。

 土地や金融資産と違って貨幣はもっとも安全な資産(価値保蔵手段)。したがって、市場で危険をおかしたくない場合には、経済主体は貨幣の保有量を増やす。このような貨幣保有の動機が強まれば、平均の貨幣回転率は低下する。貨幣量を増加させても、物価も上がらなければ、生産も増加しないことになる。






2007-03-10 (土) 21:37:33 (4579d)