格差原理

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正義論

格差原理 †

 公正な原初状態とそこでの選択の方法とが与えられた場合に、契約当事者たちは何をどれだけ多く各人に分配するのを合理的な選択とみなすのか。功利主義的な正義の原理でも直観主義的な正義の原理でもなく、公正としての正義の二原理が選択されるのはなぜか。

 ロールズにあっては、善や価値の内容を決定するのは各人の主観的な問題であった。しかし他方においてロールズは、すべての人がいかなる合理的な人生設計を持とうとも、自分の幸福の追求において重要視せぎるをえない(その意味では客観的な)主要な善を呈示する。それらの主要な善のうち、正義の主題たる「社会の基本構造」によって直接的に公正なる分配の対象にされねばならない善が、主要な社会的善と呼ばれるものである(自由と機会、所得と富、および自尊心の社会的基礎など)。そしてロールズは、人々が明るい人生の見通しを持ちうるか否かは、人生の出発点においてこれらの社会的善をどれだけ持つことができると期待できるかに依存していると考えており、すべての人がこれらの善を少しでも多く獲得しようとする傾向を持つと仮定するのである。






2007-03-10 (土) 21:37:48 (3911d)