近世思想

「近世思想」についてのメモ。近世思想とは…
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日本の近世思想 †

  • 古代・中世の思想が仏教の受容と密接に結びついていたのに対して,武家支配が完成した近世にはいると,幕府の官学となった朱子学を中心に[儒教が思想界を支配するようになる。また江戸時代中期以降,儒学が生みだした合理的思考に媒介され国学蘭学や在野思想もさかんになった。

儒学 †

  • 幕府の公認学問であった儒学は,幕府の保護のもとにあった朱子学を中心として,陽明学古学などさまざまな学問諸派がさかんに活躍した。

国学と洋学 †

江戸時代の中期になると,仏教や儒教などの外来思想に対抗して国文学・国学の研究がさかんになった。幕府の鎖国政策によって江戸時代には積極的な西洋文明との接触はなく,蘭学が唯一の欧米への窓口となった。また奈良・平安文学を対象とする国文学・国学もさかんとなった。

  1. 国学
  2. 蘭学と洋学

民衆思想 †

  • 江戸時代には,武士や町人,学者の手によって私塾が開かれ,さまざまな民衆思想家が活躍した。彼らの思想のなかには,支配的な封建的秩序に対する批判精神が色濃く反映されているものも存在する。
  1. 石田梅岩(1685年〜1744年)
    • 町人の出身であった石田梅岩は,儒学・仏教・神道を総合し,石門派心学とよばれる庶民のための実践哲学を打ち立てた。梅岩は「商人の売利は士の禄に同じ」と唱えて,正直と倹約を旨として商業に励むことを推奨した。商業資本を軽視する封建的な儒教道徳に対して,商人の存在意義と理想の生活哲学を積極的に主張した。
  2. 安藤昌益(?〜1762年)
    • 自然主義的・農本主義的な立場から,封建的身分秩序とそれを支える儒教・仏教を厳しく攻撃した。あらゆる人為性・作為性を退け,すべての人間が農耕に従事し(万人直耕),自給自足の生活を送る理想社会を自然世とよび,封建的な階級差別や貧富の差が存在する社会,法世を批判した。近世のわが国の学問的水準からみて,その唯物論的ユートピア思想は,きわめて画期的なものであった。
  3. 二宮尊徳(1787年〜1856年)
    • 実践的な農業指導家で,幕府や諸藩の農村復興に尽力した。自分の存在を支えている天地・君・親の徳に対して,自らの徳をもって報いなければならないという報徳思想を展開した。自らの経済力に応じた合理的な生活計画(分度)を実行し,社会全体の生産力を向上させるため,経済的余力を他者や将来に譲渡(推譲)することによって実現される。





2007-03-10 (土) 21:38:48 (3934d)