Economic and Monetary Union
第一段階として、1990年7月よりEC加盟国の金融通貨政策の協調強化、ヨーロッパ通貨制度(EMS)への全面参加などが開始され、EC加盟国間における資本移動が完全に自由化された。また、93年にはEC発足時のローマ条約を改正したマーストリヒト条約(EU条約)が発効し、EUが誕生。この条約により、その後の通貨統合の具体的スケジュールが明確に示された。
第二段階は1994年1月に開始され、ヨーロッパ中央銀行(European Central Bank、略称ECB)の準備機関としてヨーロッパ通貨機構(European Monetary Institute、略称EMI)が創設され、各国通貨の為替変動幅の縮小などの措置がとられた。98年6月にECBが設立されたことによりEMIは解消された。
第三段階は最終段階として、1999年1月よりEU加盟15か国中イギリス、ギリシア、スウェーデン、デンマークを除く11か国でEMUが発足した。単一通貨「ユーロ」Euroが決済通貨として導入され、加盟国通貨とユーロとの交換レートは永久的に固定された。ユーロは加盟国の通貨となり、移行期間を経て、加盟国通貨の紙幣・硬貨は市場からすべて回収され、ユーロに切り替わった。また経済取引や契約、国債発行もユーロ建てで行われる。
一方、ECBの設立に伴い、通貨政策は加盟各国の中央銀行による国内通貨政策からEU共通の通貨政策となり、その権限もECBに移行した。ECBは加盟国に関して、ユーロによる単一の金融政策と為替政策を策定し実施する。加盟各国の中央銀行は、EUの単一通貨政策の下で、ECBの決定を実施しその監督を受けることとなる。