権威主義

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権威主義 †

権威をふりかざして他に臨み、また権威に対して盲目的に服従する行動様式。

権威を絶対的なものとして重視する考え方。権威をたてにとって思考・行動したり、権威に対して盲目的に服従したりする態度。

政治の場では,支配関係を価値の優越者(上級者)と下級者との縦の関係において構成していこうとする秩序原理および行動様式をいう。フロイト左派の社会心理学者の一人であったT.アドルノは,権威主義をファシズム的兆候ととらえ,そこには,力に対する追従・服従とサディズム的懲罰や弱い者いじめとの奇妙な複合がある,としている。

一般的には、さまざまな社会現象に対して特定の権力と威光とを有するものをよりどころとして判断し行動をとる意識とパーソナリティーの結合を意味するが、社会科学的には、そのような意識とパーソナリティーとの結合が「どのような社会に、なぜ」生成するのかという点こそが、このことばの用いられる重要な根拠である。なぜなら、権威主義の社会的態度は、政治的には民主主義に反対する意味において「非民主的」であり、心理的には合理主義に反対する意味において「非合理的」であるからである。こうして、非民主的で非合理的な意識とパーソナリティーの結合体が典型的に生成してくるのは、ファシズムの社会である。現代社会をその内容において支える民主主義の諸制度と合理主義的な人間像とが、なんらかの理由で弱体化し危機に瀕{ひん}するとき、そこに権威主義の問題性が浮かび上がってくるといってよい。
 権威主義を特徴づけるものは次の点である。〔1〕判断の根拠の外在性 それは権力者であり、恭順の対象としての権威として、つねに自己の外部に存在する。〔2〕パーソナリティーの統合の不在 欲望と情動はつねに不安の影に脅かされている。〔3〕サド・マゾヒズム 自分より「上位」の者に対しては無条件的かつ被虐的に服従し、自分より「下位」にある者に対しては全面的かつ加虐的な支配と攻撃の態度をとる。〔4〕ステレオタイプ 社会は単純な縦の上下関係によってとらえられ、社会現象はすべて善悪、優劣、強弱、白黒に両極化されてとらえられる。
 それは、また、社会構造のなかでの客観的な位置の不安定性および自我の弱さに適合する社会的態度といってよいであろう。したがって、権威主義についての分析と研究は、フロムやアドルノらのそれにみられるように、典型的に高度資本主義社会における中産階級の人々の意識とパーソナリティーの結合へと焦点化されていた。それは、しかし、ワイマール体制の崩壊からヒトラー・ナチスの制覇に至るまでのドイツ中産階級の分析に局限されることなく、等しくファシズムへの途を歩んでいったイタリアや日本の中産階級の社会的態度の分析と研究としても深められなければならないものであろう。権威主義は、それ自体、ファシズム、自民族中心主義{エスノセントリズム}、排外的愛国主義{シヨービニズム}などの反民主主義の合流点であり、同時に、現代資本主義社会の諸矛盾をそれらへと媒介する結節点なのである






2007-03-10 (土) 21:39:24 (3812d)