限定合理性

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bounded rationality
限定された合理性/限界づけられた合理性/限界合理性

限定合理性 †

  • 経済主体は「合理的であろうとするが、その合理性には限界がある」という概念。
  • ハーバード・サイモンによって概念化された。
  • 将来の不測事態をすべて予見したり、最適な行動を計算に入れたりすることは出来ないという人間の知的能力の限界を指す。
  • 経済主体の行動として生涯効用の最大化といった極限までの合理性を前提とせず,あらかじめ定めた限られた範囲での次善的な最適化に止める。
  • 何が起こるか分からない場合の期待効用の計算のように,そもそも最適な選択が不可能な場合にも適用する。過去の経験や動物的な勘に頼った意思決定や満足化基準が考えられる。
  • ゲーム理論のような標準的経済理論の意思決定理論は期待効用仮説である。
    • 期待効用極大仮説は,次の3つの仮定から成りたつ。
      1. 選択肢とその帰結がよく定義されること
      2. 行為と結果の不確定性は(主観的)確率でよく定義され
        ること
      3. 期待効用を極大するように選択すること
  • 一方,行動主義的経済学は,現実の意思決定者の知識や計算能力に関する認識論的な限界に着目し,期待効用極大仮説の仮定を緩和した限定合理性の理論の構築を目指している。
    • 限定合理性の理論の特徴を3つにまとめることができる。
      1. 外生的な選択肢の代わりに,選択肢を生成する過程を分析する。
      2. 主観的確率が定義できないような不確実性や曖昧さを分析する。
      3. 期待効用の極大化の代わりに,満足化原理をおく。
  • 限定合理性の理論が標準的経済学の合理性の理論と異なるのは,完全合理性を基準とした理論体系から徐々に仮定を緩和していくアプローチに甘んじるのではなく,現実の意思決定行動の実証的な基礎に基づいて体系的な合理性の破綻の研究を行うことにある。





2008-07-20 (日) 14:42:31 (3315d)