行動経済学

「行動経済学」についてのメモ。行動経済学とは…
HOME > 行動経済学

behavioral economics

行動経済学 †

[オピニオン]理性と感情(東亜日報)

 現生人類のことを生物分類学では「ホモサピエンス」と呼んでいるが、「賢い人間」という意味だそうだ。本能を頼りにして生活するほとんどの動物とは違って、人間は頭を使って考え、論理的な判断を下すという意味で付けられた名であろう。実際、人間が重要な決定を下すときに本能や感情を抑え、理性的な判断に依存するという考えは古い。古典経済学では人間が自分の利益を極大化させようとする合理的な計算によって経済活動をすると信じている。

 もちろん世の中がいつも経済学的モデルに従って動くわけではないが、経済学者らはモデルをより精巧に作ることで、現実にさらに近づけられると考えてきた。しかし、最近発達した「行動経済学(神経経済学)」は、人間の行動に対する根本的仮定が間違っているかもしれないという点を示唆している。ある学者は「人間の行動が理性と感情という二頭の馬に引かれる双頭馬車という喩えは正しいが、理性は小さな小馬に過ぎず、感情は象ほどの大きさだ」と主張する。

 行動経済学の重要な実験道具は機能性磁気共鳴映像(fMRI)撮影装置だ。この装置を利用すれば、人々が経済的決断を下す時、脳の中で起きる過程を観察することができる。このような研究はかつて理解することが困難だった経済的現象を説明する上で大きく役立つだろう。例えば、株式市場が暴落する際、投資者が果して合理的判断によって株式を売っているかどうか、あるいは漠然な恐怖によって投売りしているかどうかが分かる。

 fMRI装置で人々の政治的判断過程を観察してみるのも大変興味深そうだ。有権者が投票する際、自分と国の未来に対する理性的判断がどれほど働くか、政治家が意思決定をする際、個人的な欲心や感情をどれほど抑えられるかなどが分かれば面白いだろう。

 新古典派経済学の「合理的経済人(ホモ・エコノミクス)」という仮定がインチキだってことは誰だって知っている。行動経済学の登場によって、従来の経済学を揺さぶられるってことはないだろうが、その欠陥を補うことができることは間違いなさそうだ。

■入門書っぽいの

行動経済学 †

  • 経済学の諸概念を援用した新しい枠組のもとで行動研究を行う分野を行動経済学という。行動経済学の出発点は,給餌が実験セッション内に限られる閉鎖経済環境(クローズド・エコノミー)のもとでは,従来の対応法則が必ずしも成立するとはいえないという事実である。ここから,強化子を財という包括的概念に置き換え,財の希少性を前提として,行動と強化子の関係を,たとえば,需要と供給という観点から分析しようとするのである。需要供給分析という枠組では,行動と強化子の関係は,行動価格(1反応あたりの強化子数)の変化に対する需要(単位時間あたりの獲得した強化子数)の変化,すなわち,価格弾力性という観点から扱うことができる。
    2種の強化子(2種の財)の関係も,たとえば,A 財の行動価格の変化と B 財の需要の変化との関係,すなわち,A 財と B 財の代替性という観点から分析することができる。このように,財,代替性,弾力性,経済環境などの新しい概念の適用は,従来の行動研究に新たな視座を提供するものといえる。

行動経済学 †

参照:現代用語の基礎知識

  • 行動経済学とは、心理学と経済学の融合を試みた経済学の一分野。
  • 標準的な経済学では、「人間は合理的である」と想定してきた。だが、現実の人間は、意思決定の参考となる情報を無視することが多い。
    • 例えば、6人兄弟の男女構成としては、「男男男男女男」より「女男男女男女」のほうがありうると思ってしまうが、「統計学の知識」という情報を利用すると、両者は同じ確率である。にもかかわらず、人間は「男の生まれる確率と女の生まれる確率は同じ」という知識(情報)のみを(誤って)利用して、「男女の数が極端に異ならない構成」が起こりやすいと結論づける傾向にある。
    • また、「こじつけ」とも思える強引な理由で自分の行動を決定してしまいがち。赤ワインを大量に飲んでしまい気分が悪くなった場合でも、「ポリフェノールが多い」からという理由で、「アルコールの害」を無視して自分の暴飲という行動を正当化してしまうこともある。
  • このように、現実の人間は「思考を節約」し、「自己の行動を正当化(合理化)」する存在である。行動経済学は、このような生身の人間のもっている「非合理性」を明示的に考慮して、そのような人間の立場から個人の行動や社会現象を観察・分析しようという視点をもった経済学である。
  • 行動経済学は、ダニエル・カーネマン(Daniel Kahneman 2002年ノーベル経済学賞受賞)と、故エイモス・トヴァスキー(Amos Tversky)の2人の心理学者による研究が出発点とされている。
  • 彼らの提唱した理論のなかでも、「プロスペクト理論」は重要。

行動経済学 †






2008-10-12 (日) 11:18:24 (3084d)