合理的期待仮説

「合理的期待仮説」についてのメモ。合理的期待仮説とは…
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rational expectations hypothesis 合理的期待形成仮説/合理的期待形成学派

合理的期待仮説 †

  • 経済学で、人々があらゆる情報を効率よく利用して合理的な期待形成を行えば、それは平均的には正しいものとなり、誤った事態は生じないという理論仮説。
  • 人が利用可能なあらゆる情報を利用して合理的な予想を行うかぎり、その平均値については正しい予想を下すことができるという主張。
  • 1970年代末,アメリカの経済学者ルーカス(R.Lucas),サージェント(T.J.Sargent)などによって主張された。
  • 人々が利用可能な情報を効率的・合理的に利用すると,その予想は客観的確率に等しくなるという考えから,政府が裁量的経済政策を行ったとしても,企業も個人もその結果を正しく予想し行動するところから,その政策は無に帰すとした。
  • マネタリストが,ケインズ的金融,財政政策は長期的には成功しないとしたのに対し,合理的期待仮説は短期的にも成立しないとした。
  • この理論は期待の役割を導入し,数学式を多用し,計量モデルを批判したが,その基礎前提があまりにも現実から離れ,経済学の虚構性を拡大させることになった。

合理的期待 †

  • 期待が合理的に形成される限り、「予期されない」物価上昇率はゼロとなるため、マネタリストとは異なり、短期においてもケインジアンの裁量的な政策は無効になると主張する。
  • 金融政策当局のマネーサプライ増加率を人々が合理的に予想するとすれば、それが産出量に与える効果はないという。金融政策が効果を発揮しうるのは、それが人々の意表を突き人々の誤認を引き起こすような場合に限られる。
  • 財政政策についても、裁量的な赤字財政政策が無効であると主張する。赤字財政支出が国債によって調達されるとする。バロー(R.J.Barro)によれば、、人々は国債の利子支払いと元本の償還が将来の増税によって賄われると予想し、国債の発行と将来の増税とを同一視する。その結果、将来予想される租税負担のために、人々はちょうどその額に見合うだけの貯蓄を現在行って、その備えをする。したがって、政府支出の増加が民間消費の減少によって相殺され、総需要には何ら変化をもたらさず、財政政策は効果を発揮しえないと主張する。





2007-03-10 (土) 21:40:34 (3851d)