国際通貨の機能と選択。
計算単位(unit of account)、支払い手段(medium of exchange)、価値貯蔵手段(store of value)という3つの機能を果たしている。
■計算単位
(民間部門)表示通貨・契約通貨
(公的部門)公的基準通貨
■支払手段
(民間部門)媒介通貨・取引通貨・決済通貨
(公的部門)介入通貨・公的決済通貨
■価値貯蔵手段
(民間部門)銀行取引通貨、資産通貨
(公的部門)準備通貨、当局の運用対象とする資産通貨
- メリット
- 国際通貨として海外で保有される価値分が、国際通貨国が受け取る利益になる。
- 自国通貨建てで対外負債を持つことができる。
- 為替レートが変動する場合には、実物取引や資産取引を問わず為替リスクを管理する調整コストが節約できる。
- 資産調達、契約等の手続きあるいは情報量の多さなどでも他国に対して比較優位を有する
- 競争上の優位性は国際通貨を世界に供給するという仲介義務(新たなビジネス分野)において顕著に発揮される。
- デメリット
- マネタリー・コントロールないし物価コントロールの低下をまねく。期待為替レートの変動に対する通貨需要の感応度が高くなるために、金融政策の効果が不透明になる。