実存

「実存」についてのメモ。実存とは…
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実存 †

  1. スコラ哲学で、可能的存在である本質に対して、事物が存在することそれ自体をいう語。現実的存在。現存。
  2. 実存主義で、特に人間的実存をいう。個別者として自己の存在を自覚的に問いつつ存在する人間の主体的なあり方。具体的状況にある人間の有限性・不安・虚無と、それを超越し本来的な自己を求める人間の運動。自覚存在。

実存主義:「実存」とは? †

 「実存」とは「現実存在」「事実存在」を意味するExistenzの訳語だが,もともとこの語は,スコラ哲学以来伝統的にessentiaと対で使われた。その際、essentiaは普通「本質存在」と訳され,あるものがなんであるかを指す術語である。それに対して,existentiaの方はそのものが現実に存在していることを指す術語である。

 日本語で言えば,「…である」と「…がある」のちがいに相当する。

 本質存在とは,あるものの普遍的で客観的な,そのかぎりで抽象的な規定を表わす。
 たとえば本とはなんであるかの規定は,本であるかぎりでのすべての本に当てはまる。だが,いま私の眼前にあるこの本は,友人から贈られたものでもある。そのかぎりでこの本は,けっして本一般には解消されず,世界に一冊しかない本というそれ固有の具体的な存在性格をもっている。この,どんな事物もがそなえている「このもの」性をとりわけ人間に関して重視したのが,キルケゴールである。






2007-03-10 (土) 21:42:06 (3760d)