- 人間に値する生活を営むために国民が国家に対して保障を要求する権利。
- ワイマール憲法で初めて規定され、日本国憲法は、生存権、教育を受ける権利、勤労権、勤労者の団結権・団体交渉権などを規定している。
T・H・マーシャル「社会権」「社会政策」 †
- T・H・マーシャル
- ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス、社会学教授。専門は社会階層論と社会政策論。『ベヴァリッジ報告』の内容を、「社会権」と「社会政策」の二つの概念によって、社会学的に理論化した。
- 近代国家が実現してきた人間の平等な権利についての概念をシティズンシップと言い表して、社会階級において人間が不平等であるのに対して、シティズンシップにおいては人間は基本的に平等であるとした。
- T・H・マーシャル
- social exclusion(市民的シチズンシップ、政治的シチズンシップ、社会的シチズンシップ)
- シチズンシップ・三つの要素
- 市民権
- 人身の自由、言論・思想・信条の自由に関する諸権利、財産を所有し契約を結ぶ権利、裁判に訴える法的権利、自由な職業選択の権利…などを指す。
- 政治権
- 団体の成員として、あるいは成員を選挙する立場として、政治権力の行使に参加するなどの権利をさす。
- 社会権
- ミニマムな所得保障を要求する権利、文化的な生活を送る権利、公教育を受ける権利…などを指す。
■社会政策(social policy)
『社会政策』(1965)