情報の経済学

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情報の経済学 †

 ゲーム理論が経済学の中で積極的に活用されるようになると,ミクロ経済学の問題意識そのものも従来の完全競争や独占の分析から,不確実性や不完全情報が経済主体の意思決定や市場メカニズムの資源配分にどのような影響を及ぼすかに変化するようになった。
 まず,不確実性下の意思決定であるが,期待効用理論が用いられる。期待効用とは不確定な事象の確率分布上の効用の期待値のことである。効用関数が下に凹である場合、危険回避的な選好を表し,下に凸である場合危険愛好的な選好を表すので,保険や賭博の分析に用いられる。
 次に,ある経済主体がゲームの構造に関して完全な情報を持っていないのに,別の経済主体が情報を持っていることを,情報の非対称性という。特に,ある経済主体の行動に関する情報が非対称である場合をモラルハザード,ある経済主体のタイプに関する情報が非対称である楊合を逆選択という。

  • こうした不確実性や非対称情報に関する経済分析は,企業組織と契約を分析する契約理論や寡占企業の戦略的相互依存関係を分析するゲーム理論的産業組識論の中でも活用されている。

【噴水台】情報の格差(中央日報)
 中古車を購入しようとする際、不安を感じることがある。 ひょっとして事故車ではないだろうか、あるいは水害時に浸水した車ではないか…。 車主やディーラーはこのことをよく知っているだろうが、率直に教えてくれるかは疑わしい。 そのため、だまされて買わされるのではないかと気になって仕方がないのだ。

 このように、売り手は商品の質について詳しく知っている反面、買い手はそうでないケースが間々ある。 経済学ではこれを「非対称情報市場」という。 米国のジョセフ・スティグリッツ、ジョージ・アカロフ、マイケル・スペンスの3人は、これに関する研究を集大成し、01年にノーベル経済学賞を共同受賞した。

 彼らは、情報の不均衡とこれに伴う市場のわい曲を鋭く指摘した。 「市場は完全な情報を有している」という既存の経済理論の前提条件から脱却したのだ。

 この研究で、アカロフは中古車市場を例にとっている。 彼は、商品の価格が下がれば需要が増えるのが普通だが、中古車の場合はこれと異なると考えた。 中古車の価格が下がれば、それだけ品質も低いものと消費者が不安に思うため、逆に需要が減るという。 さらにこれがひどくなると、市場自体が成り立たないこともあるとした。 供給と需要のそれぞれが持つ情報が、大きく異なるために生じる現象だ。






2007-03-10 (土) 21:43:00 (3757d)