政治経済学

「政治経済学」についてのメモ。政治経済学とは…
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比較政治経済学

政治−経済との関連についての見方 †

  • 政治と経済は独立のものであり、相互作用はない(orあるべきではない)という見方。
    • 経済=水平的価値配分,政治=権威的価値配分という二元論を守る立場。純粋な市場モデルを想定する経済学や、政治の自立性を説く多元主義政治学はこの立場をとる。この立場からすれば、「政治経済学」という学問領域は必要性がない。
  • 経済が政治を規定する
    • 経済的諸関係や相互行為が政治のあり方を規定すると考えられる。こうした考え方の典型が,マルクス主義にいう唯物史観である。つまり,生産諸関係から生まれる階級関係(私的所有制を前提とする資本家階級と労働者階級との対立)が政治に反映され,政治は資本家階級の支配の手段となると考えられる。
    • マルクス主義の場合,階級対立は資本主義という経済的基盤(土台)の転覆なくしては解決されないと考えるが,このような極論ではなくとも,経済的権力関係が政治を規定する,そこに大きな影響を与えるという考え方は広く見られる。たとえばアメリカの政治社会学者 S.M.リプセットは,経済的な階級闘争が民主主義制度を通じて政治的交渉と妥協のゲームに変換されると考えたし,労使の力関係こそが政治と経済とのかかわり方を規定する主たるものであるという考えは,政治経済学の中で一つの有力な流れである。政治学者として新政治経済学をいち早く提唱したP.ホールもまた,国家と労使各組織の三角形が経済政策を鋭定する基本的要因であると考えた。
  • 政治が経済を統制する
    • ケインズ主義。ケインズは,政府のマクロ経済政策によって有効需要が創り出され,完全雇用が実現されると考えた。つまり,市場の自己調整にまかせておけば需給の均衡は達成されるという考えを否定し,政府の市場への積極的介入によって需要を喚起することを主張したのである。今日の政治経済学の始祖ともいえるションフィールドの著作『現代資本主義』をひもとけば,ケインズ主義政策の展開と良好な経済実績とが当然のように前提とされている。
    • ケインズ主義の場合,政治が経済管理を行うといっても,政治的党派政治の重要性を認めていたわけではない。現実には政治的左派がケインズ主義政策に訴える傾向が強いとしても,それは理論から導き出されるものではない。どのような政治的介入が必要かは,あくまでも経済の実情への診断に基づいて,いわば経済学的に決まるのであって,政治的イデオロギーや党派性がそこに入り込む余地はない。これに対して,政治的党派性が経済政策のあり方を決定するという考え方がある。たとえば右派政権と左派政権では経済への介入の仕方が異なるというテーゼや,選挙前に政府は経済介入を拡大するという政治的景気循環論は,政治的党派性が経済に与える影響に注目する。
  • 両者間の相互作用・相互調整
    • この立場を反映する代表的研究は,コーポラティズム論。コーポラティズムでは,労使それぞれの集権化された頂上団体と政府とが協調して経済運営を行うという覿点が打ち出される。政策分野としては,ケインズ主義のように金融・財政政策ではなく,雇用・賃金政策が注目される。コーポラティズムにおいては、経済の側の代表(労使の各頂上団体)と政治の側の代表(政府)とが協議の上,経済調整を行う。





2007-03-10 (土) 21:43:45 (3729d)