政治権力

「政治権力」についてのメモ。政治権力とは…
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政治権力 †

  • 権力現象は、政治に限られず社会一般に見られる。経済的権力、宗教的権力など。
  • 社会的権力一般と政治権力は区別が可能。
    • 政治権力だけが、合法的な暴力装置を独占している。物理的強制力という点で、他の社会的権力と大きく異なる。
  • 権力の強制力の強度にも相違
    • 各種社会集団ならば、最終的には離脱が可能。命令は及ばないように、権力といえども完全な統制力を有することは不可能であり、BがAの命令に反する可能性は残されている。
    • 政治権力以外の社会的権力には限界があるが、政治権力は強制力が強い。
  • 政治権力の代表例が国家権力。領土内の国民に対して最高の物理的強制力を有し、全体に及ぶ政策を決定して、政治機構を通じて執行できる。
  • 概念的には政治権力とその他の社会的権力は区別可能。しかし、政治学は政治権力だけを対象にしているわけではない。非政治的集団が政治化して政治的機能を果たすことがある。政治権力とその他の権力を固定的に捉え、その他の権力を政治過程の分析から外すことはマイナスが多い。

権力の零和概念(ゼロサム概念)・非零和概念(非ゼロサム概念) †

  • 政治権力はどのような社会的機能を遂行しているのか
    • 近代以降、政治権力が人間の自由を侵す側面に主に眼を向け、政治権力をいかにして制御するか、という方向に関心が向いていたため、政治学者は、長い間、突っ込んだ考察をしてこなかった。
  • 政治権力の社会的機能を考えてきたのは社会学者。
    • T・パーソンズは、権力が他者を支配し、権力者の自己利益の実現にだけ使われるものではなく、権力には社会的利益に奉仕する側面のあることを強調し、政治権力を「目標達成のために社会的資源を動員する能力」と定義。
    • 「短期のベースをとれば、社会組織はつねにかならず個人がたまたま欲するところのものをそのまま実行しようとする自由を制限するもの」であるが、「より奥行のある、より長期のベースをとれば、個人自体の目標と能力が社会組織に依存している」のであり、権力の重要な機能は無視しえないという。
  • パーソンズはこのことを政治権力の零和概念と非零和概念の区別。
    • 零和概念
      • 政治権力が服従者の利益の収奪によって成立しているという権力説で、政治権力が収奪したものと服従者が収奪されたものを差し引きすればゼロに落ち着く、というものである。パーソンズは、ミルズの権力概念を零和概念とよんでいる。
    • 非零和概念
      • 政治権力が社会全体としては利益を生んでいる、という見方。
  • 政治学者の多くは、意識的であれ無意識的であれ、近代の自由主義的国家観の影響を受けて、権力行使は必要最小限にしようという志向性をもっていたので、権力の零和概念に傾いていたが、これに対してパーソンズは、権力の社会的効用を重視して、権力の非零和概念を提示。





2007-03-10 (土) 21:43:45 (3697d)