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伝統的産業組織論

伝統的産業組織論

「伝統的産業組織論」の個人的な勉強メモ。
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old industrial organization theory

伝統的産業組織論 †

 戦後米国や他の先進諸国の独占禁止政策に大きな影響を与えた経済学を伝統的産業組織論と呼ぶ。

伝統的産業組織論には,大きく分けて2つの学派が存在し,互いに括抗してきた。ハーバード学派シカゴ学派である。

  • ハーバード学派
    • SCPパラダイムや集中度−利潤率仮説と呼ばれる立場から,厳格な独占禁止政策を主張する。
    • 産業組織を市場構造・市場行動・市場成果に類型化して,市場構造(S)→市場行動(C)→市場成果(P)という因果関係があると考える。
    • 集中度−利潤率仮説とは,市場集中度の高い(低い)競争的市場では利潤率が高い(低い)とする仮説である。その理由は,寡占的・独占的産業における企業間の共謀や協調的行動,あるいは高い参入障壁に守られた競争制限的行為のため,超過利潤が発生するからである。
  • シカゴ学派
    • 市場メカニズムヘの強い信頼から,価格理論を産業組織の分析に厳密に適用する。市場競争をくぐり抜けた企業こそ適者生存の具現であり,裁量的な政府介入は市場メカニズムの効率性を揖なうので,原則自由放任が望ましいと考える。

cf.新しい産業組織論

ハーバード学派とシカゴ学派の違い †

 ハーバード学派は効率性や進歩性を始めとする市場成果の尺度を売り手や買い手の集中をはじめとする市場構造要因によって説明する、という接近法を用いて、市場経済の実証的分析を行う。そして、集中的市場では様々な独占の弊害が生じていると主張する。この学派の主張によると、ある市場の成果が劣悪な場合、直接の原因である企業の行動を規制するだけでは十分ではない。そのような行動を可能をしている市場構造そのものを変えなければ、根本的な措置とはいえない。このように、市場構造をできるだけ競争的に維持する構造主義(structuralist)の立場が形成されることとなった。

 一方、シカゴ学派は市場における競走の機能に関して極めて楽観的で、優れた経営に基づかない独占は永続しないと考える。ある市場で高い利潤率を上げられることがわかるのであれば、その高い利潤率に誘引されて他の企業がこの市場に参入してくる。
 しかも、この参入の速度はかなり速いとシカゴ学派は考えるので、独占力を持つ企業といえども、それを行使していれば、比較的短期間に独占力を失うだろう、と主張する。
 市場の調整力が強いという見方をすれば、ハーバード学派が検出した構造-成果分析の結果に対して、まったく解釈が可能になる。すなわち、集中的産業やシェアの高い企業が高い利潤率をあげているとしても、それがそれらの企業の高い効率に裏付けられていないなら、他企業の活発な参入を招き、利潤率は速やかに競争的水準まで下がってしまう。
 したがって、集中的産業やシェアの高い企業が持続的に高い利潤率をあげているなら、それはそれらの企業が高い効率を誇っている結果であり、ハーバード学派の主張するような企業分割のような政策措置は何ら望ましい効果をもたらさないばかりか、効率を下げるという弊害をもたらすのみである、という。

 つまり、ハーバード学派が市場構造⇒市場行動⇒市場成果という因果関係の方向を強調するのに対して、シカゴ学派は市場成果⇒市場行動⇒市場行動という逆方向の因果関係を強調する。

 規模の経済性が著しく、独占が避けられない場合でも、政府による産業規制は意図した成果は必ずしもあげることはできない。むしろ、政府が介入することで、独占的状態が人為的に作られたり、政府の保護を求め非効率な事態がおこる可能性をシカゴ学派は強調するのである。






2007-03-10 (土) 21:46:12 (2815d)