日本の社会保障

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日本の社会保障 †

  • 広井良典『日本の社会保障』岩波新書

少子・高齢化の進行や経済の低成長に伴って,社会保障の今後が問われている.医療,年金,福祉など個別分野ごとの課題を明確にしながら,全体像をとらえる必要がある.原理に遡って考えるために歴史的な展開を検証しながら,21世紀の福祉の姿を考えるグローバルな視点を提出し,「公私の役割分担」を中心に,改革の方向性を提示する.

  • 第1章 福祉国家の生成と展開
  • 第2章 日本の社会保障―その軌跡と問題点
    • 日本の社会保障の特徴と評価―経済システムの進化と社会保障
    • 日本の医療・年金・福祉の特徴と問題点
  • 第3章 社会保障を考える視点(市場と政府―経済学的視点
    • リスク・情報・規範―倫理学的視点 ほか)
  • 第4章 これからの社会保障―理念・選択肢・方向
    • 社会保障とはそもそも何か
    • 社会保障制度改革の選択肢と方向

はじめに †

  • 日本では、医療・年金・福祉といた、社会保障の個別の分野がタテワリ的に論じられており、しかも当面の財政難をどうしのぐか、という対照療法的な議論に終始している。
  • 全体としてどのような社会保障の姿を選択するのかという議論やビジョンが不在。
  • 社会保障の全体を視野に入れた上で、医療・福祉・年金といった各分野における望ましい「公私の役割分担」の姿を明らかにし、それを踏まえて、社会保障の全体像に関する基本的な選択肢を設定し、議論していく。
  • 以下の3点を留意しながら、議論を展開する。
    1. 原理に遡った考察
      • 経済が低成長期に入ったため、「所与のパイをどう分けるか」という問題を避けて通れなくなった。だからこそ、対症療法的でない、原理に遡った考察が必要となる。「公平、平等とは何か」「個人の生活の保証において、国家が果たす役割はどこまでか」という哲学的とも言えるテーマに行き着く。
    2. 社会保障と経済とのダイナミックな関係
      • 社会保障制度と経済は相互に補完し合いながら、歴史的に「進化」してくような存在。ゆえに社会保障制度だけを他と切り離して見るのではなく、社会保障と経済との動的な関係という視点を基本に置く。
    3. グローバルな視点
      • 社会保障という制度は、一国内で完結するドメスティックな制度であるが、グローバリゼーションのなかで、こうしたイメージは維持しがたい局面を迎えている。





2007-03-10 (土) 21:47:08 (4579d)