反ユダヤ主義

「反ユダヤ主義」についてのメモ。反ユダヤ主義とは…
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アンチ-セミティズム

反ユダヤ主義 †

  • 反ユダヤ主義についての説明には歴史主義の立場からするものがあり、これを特殊な歴史的条件下で発生する<逸脱>、<蛮行>、<狂気>とみなしている。
  • しかし、この定義づけには二つ疑義がある。
  1. 反ユダヤ主義プロパガンダは紀元前後の地中海世界から1980年代の東京まで、あらゆる政治的、経済的、文化的条件下で発生しており、そこに「共通する」特殊条件を抽出することは困難である。
  2. 反ユダヤ主義は福音として語られ始めたのを皮切りに、つねに<護教>、<救国>といった大義名分の下に実行され、迫害の執行者には時の最高権力者、一流知識人をかぞえた。
  • これを<逸脱>とか<狂気>とか規定することは難しい。
  • しかし、歴史主義的定義が意を尽くしていないからといって、反ユダヤ主義を無根拠な病的妄想で、その消長はいかなる歴史的与件にも左右されないと決めつけるのも性急にすぎる。
  • 確かに「異族迫害の心理」というものはどんな共同体にも存在する。共同体周縁の任意の犠牲者にさまざまの不幸な出来事の責任を押し付けてこれを供犠に捧げて穢(けがれ)を祓(はら)う習慣(魔女狩り、粛清、異端審問など)は人間がいるところにはどこにでも見られる。
  • けれどもあえて反「ユダヤ」主義と称名される以上、ユダヤ人には単なる「異族」という以外の何らかの特性が認められなくてはならない。
  • 反ユダヤ主義文献の全部に共通するのは「ユダヤ人がその社会で支配的な擬制(律法、倫理、貨幣、国家、等)を媒介にして、人間本来のみずみずしい生命の流露をせき止めている」という告発。ユダヤ人は「つねに自分たちより上位にあり、自分たちに不当な抑圧的権力を揮っている者」として観念される。
  • これは他の異族迫害には見られないモチーフである。ふつうの異族は「既成秩序の紊乱者(びんらんしゃ)」であるのに対して、ユダヤ人は「秩序の制定者」である。言い換えればユダヤ人は「現にあるようなものとして世界を造った」という事由で告発を受けているのである。
  • ユダヤ主義
    • ユダヤ教が人間の本性に信頼を置かず、人間の生命力の「自然な流露」をさまざまな物質的締め付けによって拘束しようとする原志向を有するものであるならば、反ユダヤ主義は「人間の本性は善であり、生命は外的物的拘束なしにほとばしる時こそ美しい」と考える人々の当然のリアクション。社会が人工的なものである限り、人間が拘束なしには他者と共存できない生き物である限り,反ユダヤ主義的言説が説得力を失うことはないだろう。
  • 現代思想を読む事典

ユダヤ人 †

  • イスラエルの帰還法は、ユダヤ人を「ユダヤ人の母親から生まれた者、またはユダヤ教に改宗した人」と定義。
  • 世界中に散らばる人口は約1300万人(2007年)。
  • イスラエルに約540万人、米国に約530万人がいる。欧州のほかモロッコやイラク、イエメンなどアラブ諸国にも住んでいる。
  • イスラエルは帰還法に基づき各国のユダヤ人を受け入れていた。

参考:毎日新聞 2008年7月30日 東京朝刊






2008-07-31 (木) 02:51:17 (3786d)