福祉国家の歴史的展開

「福祉国家の歴史的展開」についてのメモ。福祉国家の歴史的展開とは…
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福祉国家の歴史的展開 †

  • 福祉国家の基本的な柱をなす様々な社会保障制度は、18世紀後半以降の「産業化」ないし工業化の進展という、経済システム全体の構造変化とともに展開してきた。
    • それ以前…農業中心の社会において、社会保障はほとんど存在しない。(農村)共同体の中での相互扶助が、実質上社会保障として機能してきた。
    • ただし、商業資本が展開するに至った時代(16〜17世紀頃)には、社会保障制度の“ルーツないし萌芽”が見られた。
      • 社会保険:近代的な「民間保険」の誕生と発達…海上保険(14、15世紀の地中海周辺)、火災保険(1666年イギリス)、生命保険(1762年イギリス)など。
      • 福祉(公的扶助):エリザベス救貧法
  • 18世紀後半イギリスの産業革命に端を発する「産業化」ないし工業化の後、社会保障そのものの構成要素が明確なかたちであらわれる。
    • 「社会保険」…急激な産業化・工業化を遂げつつあった19世紀後半のドイツ。ビスマルク時代における疾病保険(1883年)、労働災害保険(1984年)、障害・老齢保険(年金に相当、1989年)
  • なぜ社会保険という制度が先進国イギリスではなく、「後発国ドイツ」において初めて登場したのか?…ドイツが産業化の後発国であるがゆえに…
  1. 産業化の展開がきわめて急激かつ矛盾を伴うものであったため、労働者の窮乏状況もより悲惨で、より強くそうした保護的施策を必要とした。
  2. 保険会社を含め民間資本の発達が不十分。「国家」が自ら保険を実施(「社会」保険)する必要があった(“官営事業”としての保険)。
  • 草創期の社会保険は、産業化・開発に向けて、国家の「産業政策」としての役割を担っていた。「パターナリスティック(国家保護主義的)な」性格を帯びていた。





2007-03-10 (土) 21:48:11 (4272d)