平安文学

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文学史

平安文学の二つの系譜 †

平安時代には,伝奇性の強いテーマを素材とした伝奇物語(作り物語)と歌を中心とした歌物語という二つのジャンルが発達。また11世紀はじめに成立されたとされる『源氏物語』は,これら二つの文学ジャンルを統合する形で生まれた日本古典文学の最高傑作。

‥全駟語
平安時代初期には,伝奇をもとにした散文文学が発達した。

  • 『竹取物語』(作者未詳 9世紀末から10世紀はじめ)
    • 現存最古の物語で,竹から生まれた「かぐや姫」を主人公とした小説。
  • 『宇津保物語』(作者未詳・源順? 10世紀後半)
    • 琴の曲にまつわる物語。貴族社会の人間模様を描く。主人公が杉の木のうつぼ(空洞)に生活していたことに由来。
  • 『落窪物語』(作者未詳 10世紀末)
    • 継母にいじめられる継子の話。伝奇的要素は薄らぎ,写実性が高まる。

歌物語

  • 歌の由来や背景を語った「歌語り」を母体として生まれた物語。
  • 『伊勢物語』(作者未詳 10世紀はじめ)
    • 最古の歌物語。在原業平と見られる主人公(むかしをとこ)の一代記。
  • 『大和物語』(作者未詳 10世紀中頃)
    • 贈答歌を中心とした物語。

『源氏物語』(紫式部 11世紀初め)とその系譜

  • 全54帖。光源氏を中心とする多彩な恋愛模様を描く。「もののあはれ」の精神がある。前半は光源氏の恋愛生活を中心にした宮廷生活が描かれ,後半は光源氏の子供である薫の半生を描いた。
    王朝文学の最高傑作。伝奇物語と歌物語を統合したものが『源氏物語』と考えることができる。
    また,『源氏物語』の影響を受けた作品として次のようなものがあるが,『源氏物語』をこえる傑作はなく,その手法を模倣するにとどまっている。

・『堤中納言物語』(作者・成立不詳)
10編からなる最初の短編集。毛虫収集に明け暮れる姫君の話「虫めづる姫君」、あやまってまゆ墨をぬってしまった女の話「はいずみ」などがある。

・『狭衣物語』(作者不詳 11世紀末)
狭衣大将と源氏の宮との恋愛生活を描く。文章・和歌ともに完成度が高い。

・『とりかへばや物語』(作者不詳 11世紀末)
男女の性をとりかえて育てられた兄弟の物語。






2007-03-10 (土) 21:48:23 (3910d)