floating exchange rate system 変動相場制
異なる通貨の交換比率を定めるのに、一定比率に固定せず市場の需要と供給によって変動させる制度。フロート制。
為替相場が外国為替市場における需給関係によって決定される為替制度。
国際収支の不均衡も為替相場の変動によって自動的に調整されるといわれている。しかし,これは理論上の話で,現実には変動為替相場制でも国際収支の調整が完全になされるわけではない。
1971年8月の米ドルの金交換制停止によりブレトンウッズ体制が崩壊し,73年3月から主要国のほとんどが変動為替相場制に移行していたが,78年4月,IMF協定の第2次改正で変動為替相場制が正式に認知された。
変動為替相場制といっても,通貨当局が全く介入を行わず,市場実勢にまかせるクリーン・フロート制が採用されることはまずなく,市場秩序の維持や相場の行き過ぎを是正するために当局が市場に介入するケースが多い。
例えば,2000年9月,ユーロ安をくい止めるため,日米欧の通貨当局はユーロ導入以来初の協調介入に踏み切った。