investor relations インベスター・リレーションズ
インベスター・リレーションズ(IR)(investor relations)〔経営問題用語〕
投資家向け広報活動のことで、「証券広報」「財務広報」、最近では「戦略的財務広報」のことをいう。一九九○年代は「IRの時代」ともいわれ、各社でIRセクションを設けて積極的に活動している。投資家グループやその関係先との交流によって自社に対する理解度を高め、望ましい投資環境、株価形成によって、各種プロジェクトのスムーズな展開をはかるねらいがある。IRに対する再認識や関心が高まってきたのは、日本企業のグローバル化、経済のボーダレス化に対応し会計制度の平準化・一体化(たとえば「連結決算の重視」「セグメント情報開示」「オフバランス情報開示」など)、敵対的M&Aの防止、それに株式市場、国際金融市場の巨大化によって国民生活へ大きな影響を及ぼすようになったことなどが挙げられる。日本の上場企業は相互の株式の持ち合いに支えられていたが、株価の低迷から、企業が自ら株主にその魅力をアピールしていかなければならなくなっている。それに加えて、アメリカで関心が高まっている社会的責任投資(投資先が環境保全などの社会的責任にどれだけ配慮しているかがチェックされる)による企業評価の時代を迎えつつある。